
「今はフリーターだけどいずれは正社員として就職したい」と考えている方は多いでしょう。
数年前から拡大しているコロナウィルスの影響もあり、企業の業績は落ち込み、正社員の採用も減少しています。
正社員は非正社員やパートタイムに比べると、年収や福利厚生など多くの面で有利です。
しかし、正社員ならどこでも良いというわけではなく、業種やポイント見極めて就職する必要があります。
このポイントを見極めて就職活動をすればフリーターから正社員への就職も可能です。
今回はフリーターから正社員に就職成功するためにどうすればいいか、フリーターと正社員の違い、注意すべきポイントなどを紹介します。
現在就活中の方もこれから就活を始める方も、ぜひ本記事を参考に正社員としての就職を目指してみてください!
フリーターの定義とは?
まずフリーターとはどのような意味なのでしょうか。
フリーターと聞くと、なんとなく正社員ではないこと、アルバイトなどで働いている人をイメージする方も多いでしょう。
実はフリーターには厚生労働省が定めた明確な定義があります。
- 年齢が15~34歳限定
- 現在就業中のアルバイトまたはパートである雇用者。男性は継続就業年数が1~5年未満、女性は未婚で仕事を主としている
- 現在無業で家事や通学をしておらず、アルバイトやパートの仕事を希望している
パートやアルバイトだけでなく、年齢、性別による細かい定義に当てはまる方を「フリーター」としています。
正社員でないことが、すなわちフリーターとはならないとは知っておきましょう。
フリーターと正社員ではこんなに違いがある
フリーターと正社員では、どのような面で違いがあるのか確認していきます。
大きなものとして、次の4つの違いがあります。
- 仕事の安定
- 生涯賃金
- 社会的信用
- 福利厚生
それぞれどのように違うのか紹介します。
仕事が安定している
まず大きな違いの1つとして、仕事が安定していることが挙げられます。
正社員は給与形態にもよりますが、月給制を採用していることが多く、毎月の給与が安定しています。
一方、フリーターでは仕事が不安定になりがちで、仕事が入らない日もあり、仕事が無ければ無収入です。
正社員では特別な理由がなければ解雇されることはなく、また解雇される場合も事前の通知が必要です。
フリーターの場合は、会社の経営状況によっては真っ先に解雇の対象となりやすく、突然の解雇もありえます。
いきなり解雇されて仕事を失うリスクの高さを考えると、正社員はフリーターに比べると仕事面で安定していることは間違いありません。
正社員では生涯賃金が大きく違う
2つ目の大きな違いとして、収入面での差があります。
2020年発表の「ユースフル労働統計2020」によると、正社員として定年まで働き続けた場合、退職金まで含めると大学卒で平均3億3千万円です。
では非正社員として働いた場合はどうなるかというと、退職金は含めずに大学卒で平均1億2千万円です。
つまり、正社員とフリーターでは生涯賃金に平均で2億円もの差が生まれてしまいます。
就職する企業によって収入は変わりますが、正社員の方がフリーターよりも収入面で有利なことは間違いありません。
正社員への就職は安定した収入と生活のためには、人生で非常に重要なポイントです。
参考:独立行政法人 労働政策研究・研修機構「ユースフル労働統計2020」
社会的な信用が高い
社会的信用と言われても、少しわかりにくいかもしれません。
社会的信用の1つの指標として、ローンや賃貸借契約が難しくなる点が挙げられます。
実家で暮らしている方や既に持ち家がある方は良いですが、1人暮らしでアパートを借りたい方、これから家を建てたい方には大きな障害です。
正社員として働くということは、ローンや賃貸借契約を結んでも安定して返済や賃料の支払いが期待できます。
一方、フリーターではいつ支払いが滞るかわからず、お金や家を貸す側としても不安です。
この不安こそが社会的な信用であり、正社員ではフリーターに比べて社会的信用が非常に高いというメリットがあります。
福利厚生が充実している
正社員の大きな違いとして、福利厚生が充実している点もあります。
福利厚生とは、交通費や家賃の補助、家族手当など生活を補助してくれる各種の手当などです。
会社によっては、宿泊施設やスポーツジムを割引で利用できるケースなどもあり、通常よりも有利なサービスを受けられます。
フリーターにはこのような福利厚生がないことも多いため、生活の補助やお得なサービスを受けにくい待遇です。
正社員では各種サービスが充実していることから、就職するメリットは大きいと言えます。
フリーターにはメリットもある
正社員とフリーターには大きな違いがあるとわかったところで、フリーターならではメリットも見ていきましょう。
- 自由な仕事・ライフスタイルの確立
- 副業を気にせずに働ける
- 正社員より仕事の責任が少ない
自由な仕事・ライフスタイルの確立
フリーターのメリットとして、時間の使い方が自由に選べること、自分のライフスタイルに合わせた働き方ができる点があります。
ライフスタイルに合わせた働き方が可能なことから、主婦や学生に向いているのがフリーターです。
自分の時間を大事にしながら働けることから、正社員に比べるとストレスが少なく私生活が充実しやすくなります。
自分のやりたいことに集中したい方にもメリットです。
ただし、スケジュールの管理能力は求められる点には注意してください。
副業を気にせずに働ける
最近ではメリットとしては少し弱くなっていますが、副業や掛け持ちを気にせず働ける点もメリットです。
会社によっては正社員として就職すると、副業禁止とされることも珍しくありません。
また、公務員では国家公務員も地方公務員も副業は禁止とされています。
その点、フリーターは自分の時間と体力に問題が無ければ、副業や掛け持ちは自由です。
人によっては副業のほうが高収入となることもあるため、自由な働き方が選べるメリットはあります。
ただし、最近では正社員でも副業を認めている会社も増えていることから、以前に比べると大きなメリットとは言えなくなっています。
正社員より仕事の責任が少ない
フリーターは正社員に比べると、責任感のある仕事が少ないというメリットもあります。
正社員では役職やリーダーになることもあり、職務上での責任は大きなものです。
もし部下を持っていれば、部下の職務上のミスでも責任を取らなければなりません。
その点、フリーターは責任感のある仕事、会社の運命を左右するようなプロジェクトを任されることはほぼなく、仕事への責任は少ないです。
反面、仕事への責任感が生じにくく、仕事をおざなりにする可能性もあるため、常に自分自身の行動には注意する必要があります。
正社員への就職を成功させる7つのポイント
正社員への就職を成功させるためには、意識したい7つのポイントがあります。
フリーターの就職は難しいと感じている人も、このポイントを意識して仕事を探すことで視野を広げることができます。
就職活動を始める前に、ご自身の振り返りとして確認してみてください。
- 正社員就職を目指す目的を持つ
- 自己分析で自分の強みと弱みを理解する
- 企業が正社員に求めていることを考える
- 譲れない条件を決めて就活を行う
- 面接ではビジネスマナーを守る態度で
- お断りが続いても諦めない
- フリーター向けの転職エージェントに登録する
正社員就職を目指す目的を持つ
就職活動を始めるにあたって、何のために正社員就職を目指すのか、はっきりとした目的を持ちましょう。
周囲が正社員で就職していると、「自分も遅れないようにとにかく正社員で就職する」と考えてしまいがちです。
就職してから仕事への理解を深め、スキルを磨くことも間違いではありません。
しかし、興味がない分野にもかかわらず、正社員採用が目指せるからという理由で就職すると、就職後に働き続けるモチベーションを保つことも大変です。
まずは自分の興味があるものは何か、興味のある分野から何を目的にするのか、深めたいスキルや知識があるか考えてみてください。
正社員として就職するなら、目的が明確になっている方が面接でも有利です。
自己分析で自分の強みと弱みを理解する
フリーターとして働くことは悪いことではありません。
なにより、フリーターとして働く中で色々な会社や現場を経験し、その中でしか培えないスキルや強みを発見できます。
事務作業が得意、接客が得意、売り込みが得意など、自分の強みとなる部分を洗い出して自分への理解を深めましょう。
また、強みだけでなく弱みについても自己分析しておくことです。
就活においては、面接で強みと弱みの両面を質問されることも頻繁にあります。
自分の強みと弱みをしっかりと把握できていれば、採用担当者も自己分析能力の高さを評価してくれます。
自分がアピールできるポイントを押さえるようにしてください。
企業が正社員に求めていることを考える
企業が正社員として雇用する場合、正社員に求めていることは何かを考えるのは重要なポイントです。
大企業であれば将来的に戦力となる可能性はあるか、どのような部署で活躍してくれるかなどを基準に候補者をみます。
ベンチャー企業であれば、人手不足を解消できる即戦力、チームを運営できるマネジメント能力を重視する傾向があります。
企業によって求める内容は異なりますが、大前提として「責任のある仕事をできるか」も大事です。
正社員として採用を受けるなら、仕事の責任に対してどう対応できるか、企業にどのような恩恵をもたらせるのかを考えましょう。
譲れない条件を決めて就活を行う
就活するにあたっては、希望する企業でどうしても譲れない条件を決めて、狙いを絞って探してみましょう。
求人情報には給与、業務内容、人員、福利厚生、会社規模など色々な情報が記載されています。
そうした情報の中から自分が大事にしたい条件を考慮し、条件に合わない企業は一つずつ外していきます。
条件は3つ程度に絞って考えると、条件に合致する企業も多すぎず少なすぎない数になるはずです。
ある程度企業が絞れてきたら、その中からさらに自分の譲れない条件で厳選してみてください。
例えば、給与であれば毎年の昇給はどのくらいか、賞与は何か月分あるのか、手当はどのくらいかなども見ていきましょう。
譲れない条件を決めて、満足できる企業に正社員就職を目指してみてください。
面接ではビジネスマナーを守る
企業で正式に社員として採用されるためには、少なくとも1回、多ければ3回の面接を通過しなければなりません。
そこで重要になるのはビジネスマナーを守る態度です。
待機室での姿勢、入室から挨拶の仕方、質問に対する受け答え、退室の際の挨拶まで社会人としての基本が守れているか面接官は見ています。
特にフリーターとして経験が長い場合には、ビジネスマナーを守れるかどうかが厳しく見られています。
面接対策として、ビジネスマナーを守れるように予習をしておきましょう。
お断りが続いても諦めない
就活において最も大事なことは諦めないことです。
何件も応募してお断りが続くと、「自分はどこからも必要とされていない」と気持ちが落ち込むこともあります。
しかし、そういう辛い時こそ気持ちを振り絞り、諦めずに挑戦を続けてみてください。
むしろ、何度断られても諦めずに就活を続けられているとすれば、それが自分の強みにもなります。
企業としても途中で挫折してしまう可能性がある人材よりも、諦めずに最後まで努力できる人材を求める傾向があります。
断られても次の企業へと気持ちを切り替え、諦めずに活動を続けてみてください。
フリーター向けの就職エージェントに登録する
1人で就職活動をしていると気づけないこと、向いている職種がわからなくなることもあります。
そういう時こそフリーター向けの就職エージェントがおすすめです。
企業側がフリーターに懸念する内容は、挫折してしまわないか、責任感を持って仕事に取り組めるかといったものです。
この点がフリーターの経験において足かせになりやすいですが、就職エージェントを利用すればアピールポイントを見つける手助けをしてくれます。
書類作成、面接対応も行ってくれるため、フリーターとして就職活動をするなら就職エージェントの利用がおすすめです。
フリーターにおすすめの就職エージェント
20代がおすすめする就職支援会社No.1【キャリアスタート】
「キャリアスタート」は20代のフリーターやニートをサポートする就職エージェントです。

キャリアアドバイザーも若手が多く、利用者と同世代のため相談がしやすいのが嬉しいポイント。
特にマンツーマンで行う模擬面接が好評で、そのサポートの手厚さから、2018年には「20代がおすすめする就職支援会社No.1」に選ばれました。
地方から上京する人や、新型コロナウイルスで失業した人へのフォロー制度があるのもキャリアスタートならではの特徴です。
求人数自体はそこまで多いとはいえませんが、未経験OKのものが多く、登録して損はないエージェントです。
実績 | 20代がおすすめする就職支援会社No.1 |
フリーターにおすすめする理由 | 同世代のアドバイザーによる手厚いフォロー |
一人一人への丁寧なサポートが評判【第二新卒エージェントneo】
18~28歳のフリーターなら「第二新卒エージェントneo」もチェックしておくと良いでしょう。

第二新卒エージェントneoの特徴は、とにかく丁寧なサポート体制です。
初回の面談には最大2時間をかけて、求職者の人となりや、学校でどう過ごしていたかなどをヒアリング。
一人一人にまっすぐ向き合ってくれるため、就職・転職活動に慣れていないフリーターにとっては心強い味方となってくれます。
入社後のアフターフォローもあり、親身なサポートを求める人に向いているエージェントです。
実績 | 就職・転職満足度3年連続No.1 |
フリーターにおすすめする理由 | 一人平均10時間のサポート体制 |
まとめ:フリーターから正社員の就職難しくない!
正社員として働かず、フリーターを続ける理由は様々です。
しかし、20代まではフリーターでも問題なくても、年齢を重ねるにつれてフリーターには厳しい目を向けられるのが現実です。
フリーターの現状を脱して、正社員として就職するためにはとにかく動き出しましょう。
思い通りに就職活動が進まず、辛くなることもあったとしても、諦めずに就活を続けてみてください。
今回紹介した就職成功のための7つのポイント、フリーター向けの就職エージェントを参考に正社員採用を目指しましょう。