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転職に失敗したと思ったらどうするべき?…失敗のパターンと後悔しないための方法

近年、転職者の数は増加傾向にあり、終身雇用される時代ではなくなりました。

より良い職場環境や自身の希望を叶えるために転職を検討している人は多いでしょう。

一方で転職にはリスクはつきものだ。環境や条件など、さまざまな理由で失敗したと感じている人が多いのも事実。これから転職する人も、失敗しないか不安に感じることもあるだろう。コロナ禍の転職であれば尚更のこと。

転職に失敗した人、これから転職する人のために、ここではそのような「ミスマッチ転職」の中身や転職に失敗してしまう原因、回避方法を解説します。

転職後、何が不満で失敗と感じる?

まず、転職に失敗したと感じている人はどれほどのいるのでしょうか。

人材派遣・人材紹介などのサービスを行う大手人材・広告企業「マイナビ」は、転職満足度に関する調査結果を2017年に公開。

5年以内に転職経験のある20歳~49歳の男女(1200件)を対象に行った同調査から確認してみましょう。

約2割が転職に満足していない

「転職した結果実際に満足したか」という質問に81.6%が「非常に満足」「満足」「やや満足」を選択しました。

一方、18.5%が「やや不満」「不満」「非常に不満」と回答しており、2割近い転職者が満足していないことがわかります。

会社都合で転職を余儀なくされる人もいるだろうが、自らより良い環境・条件を求めて転職する人が多い中、2割弱が満足していない「ミスマッチ転職」はいったいなぜ起こるのでしょうか。

転職先の人間関係に悩む

まず、転職後に失敗したことに挙げられるのは人間関係です。

職種や給与などの条件面は、転職時のリサーチである程度把握することはでき、自身の希望から大きく離れない職場を見つけ出すことは可能です。

しかし、転職先で同僚たちの人間性は入社してみないとわからないことが多く、転職後の人間関係に問題を抱えることは、失敗と感じる要因の1つになりそうです。

社風が合わない

次に挙げられるのは社風になじめないことです。

特に大手や大企業からベンチャー企業に移る、またはその逆となる場合では大きなギャップを感じるでしょう。

業種や仕事内容に大きな変化がなかったとしても、転職先になじめない可能性はある。また会社の規模だけではなく、会社の雰囲気が合わずになじめないこともあります。

たとえば社員同士の距離感や、社員の特徴、性格が自身と合わないと業務上でもストレスを覚えることでしょう。

また企業理念や評価方法などのミスマッチも考えられます。

待遇・条件が自身の希望と乖離がある

待遇・条件が自身の希望するものと離れていることも、失敗の1つに挙げられます。

これは転職の際に内定をもらうため、待遇や条件が自身の希望は満たされていないが妥協して就職したことが要因として考えられます。

特に年齢を重ねてからの転職となると求人の少なさや再就職の難しさから、ある程度給与が下がることを受け入れざるをえない場合があります。

前職より待遇・条件が悪いことに不満を覚える人は多いでしょう。

一方で実際に入社してみたら、内定前に聞いていた待遇・条件と異なるという失敗があります。

前述のように、入社前から条件面で譲歩していれば我慢もできるかもしれないが、入社後に条件が異なることに気付いた場合は不満も大きくなります。

仕事内容が思っていたものと違う

転職後の失敗では、仕事内容が希望・想定していたものと違っているという例もあります。

業種や業界など大きなくくりで転職先を探し、詳細な仕事内容や扱っている商品などの確認を怠ることで、このような失敗は起きてしまいます。

やりたい仕事や想定していた業務内容から離れてしまうと、その仕事を長く続けていけず、再転職の要因になります。

また、転職前に想定していたよりも活躍できないこともあります。自身の経験やスキルと業務内容が合致していなければ、成果を思ったほど上げられないでしょう。

そのような場合は自身の給与も思ったように上がらないため、時には企業や同僚に期待外れだと思われ、人間関係も難しくなりがちです。

転職に失敗したらするべきこと!

このように、転職を失敗・後悔している人は決して少なくありません。

もちろん、転職に失敗しないことがベストですが、このような「ミスマッチ転職」を経験してしまうこともあります。

では、実際に転職に失敗してしまったと感じたらどのように対処するとよいのでしょうか。ここでは転職失敗後の対処方法について紹介します。

現在の職場で経験を積む

転職失敗後の対処法と言っても、大きく分けて2つになります。

  • 今の職場にとどまる
  • 再転職をする

それぞれのメリット・デメリット、どのような行動ができるかを解説します。

まず、転職後すぐに会社を辞めることはできれば避けたいところです。短期間での離職を繰り返していると、次の転職活動する時に採用する企業側からの印象もよくありません。再びすぐに辞めるのではないかと選考時で思われてしまうからです。

そのため、まずは今の職場でしばらく働くことを考えましょう。環境が変われば、誰しも多少はストレスを感じるもので、時間が経つことでそれが和らぐ場合もあります。

たとえば人間関係や社風が合わずに会社になじめない場合、まずは話しやすい同僚や上司を見つけることをおすすめします。

そのような人が見つかることで、業務上のコミュニケーションが円滑になったり、転職後の仕事環境での悩みを聞いてもらったりすることもできます。

そのことで少しでもストレスが緩和され、働きやすい環境となりますので、まずは頼れる存在を作ることを心がけましょう。

仕事内容が希望・想定に合わない場合も、いきなり仕事を投げ出すのではなく、しばらく従事してみてください。

自身の希望の仕事でなくてもスキルの幅ができ、時にはその業種で資格を取ることで、今後の転職活動やキャリアに生かされることがあるかもしれません。

また職場での人間関係も変わるため、その仕事に長く従事している同僚などから話を聞くことで新たな発見もあることでしょう。

最初は希望していなかった仕事でも、しばらく続けるうちに自身の適正ややりがいを見つけることができるかもしれません。

始めた直後はつまらないと感じても、1つ仕事を形にする、プロジェクトを成功させるといった体験から、徐々にやりがいが出てくるものです。

しばらく仕事をすることで、自分でも続けていけるかもしれないと思えれば、その転職は失敗ではなくなります。

ストレスが大きければ再転職する

新しい職場が耐えられない、精神的な負担が大きすぎるという場合は、入社直後でも再就職を選択肢に入れるべきです。

いくら短期間での離職・転職がおすすめできないとはいえ、職場での多大なストレスが原因でうつ病を発症するなどし、健康面に支障をきたしてしまっては元も子もありません。

再就職をする場合は、前回失敗した要因を分析し、クリアしたい条件を満たす就職先を見つけましょう。

ほかには、以前の会社に戻ることも悪い選択ではありません。

もちろん前職を辞めた理由や状況などにもよりますが、もし前職にやりがいがあった、条件が良かったなどと感じているのなら出戻りも視野に入るべきです。出戻りの意思があるのなら、前職の上司に連絡し相談してみましょう。

企業側も新しい人材を外部から募集するより、業務内容や職場環境を理解している人の方がスムーズに進むといった利点があります。

転職に失敗して後悔しないための方法

転職するというのはただでさえエネルギーを使う作業です。

それでいてさらに転職に失敗したとあっては、そのストレスは大きいでしょう。

また、コロナ禍での不況下もあり転職失敗は避けたいところです。

転職で失敗を繰り返さないためにはどのような点に気を付ければよいのでしょうか。ここでは転職活動で気を付けるべき点を解説します。

転職活動中の綿密な情報収集

先ほど挙げた転職における失敗は、情報収集不足が原因であることが多いです。まずは自身の希望に次の職場は果たして合致しているのでしょうか。

希望していること以外でも、詳細な条件まで細かに把握する必要があります。書類や企業のホームページなど、事前に得られる情報はできるだけ多く把握しておきたいです。

さらに面接時など企業側に対し、疑問や気になる点はしっかり質問しておきましょう。

仕事内容」「給与体制や評価方法」「勤務時間や残業の有無・量」など、詳細な条件はホームページや求人の書類上だけでは把握しきれないことがあります。

面接は企業だけではなく、就職する側にとっても相手を知る機会でもあります。

早く転職活動を終わらせたい、情報収集が面倒、面接時に多く質問するのは相手の印象が悪くなるなどといったことを考える人もいると思いますが、情報収集を怠ったことで転職に失敗してしまっては意味がありません。

必ず情報収集を十分に行って、次の就職先を決めましょう。

また条件面以外の社風などは転職サイトの口コミなどで確認することもできます。

また、同じ業界で知り合いがいる場合は、そのような人たちから情報を聞いておくことも有効です。

他社との比較をする

他社との比較をすることも転職活動時に重要です。これは先ほどの情報収集にも通じるところがありますが、自身が就職できそうな企業はどのようなところがあるのかはしっかりと把握しましょう。

その上で、似たような企業でも細かい条件や社風などに差があることでしょう。

より条件が良い企業はもちろんですが、複数の会社を比較し自分に合う企業を探すことは転職を失敗しないために必要なことです。

キャリアや適性などを把握する

転職で失敗しないためには企業のことを良く知ることも大切ですが、それと同じくらい自分自身のことを知ることも重要です。

自分のキャリアや経験はどのような職場でいかされるのか。

次の職場は自身の能力に見合っているのか等、自分自身を把握した上で企業との相性などを考えましょう。

今後のキャリアプランも立てておくと、転職での失敗の可能性は減ります。

どうしてもこの企業に入りたい、またはこの仕事をしたいと考えているなら、それに見合った資格や能力を入社までに身に付けることもできます。

POINT

自身の現状と今後のプランをしっかり描くことは、転職の際に大きな助けとなります。

転職で譲れない条件を固める

新たな職場を見つける際は自分が絶対に譲れない条件、最優先事項を明確にしましょう。

転職を検討する理由は人それぞれあり、その全てを解決することは不可能に近いでしょう。

その中でも、自分が転職で絶対にこれだけは譲れない・叶えたいと思う条件と、多少なら妥協できる条件を整理しておきたいです。

転職後にその職場で続けていけないと感じるほどの失敗は、よほどひどいことがない限り、その譲れない条件が満たされなかった場合が主な要因でしょう。

絶対に譲れない条件や叶えたいことを明確にすることで情報収集もしやすくなり、転職で失敗する確率は下がってしまいます。

転職前に会社を辞めない

今いる会社を辞めず、働きながら転職活動を進めることは失敗しないためには重要な点であります。

もちろんどの年代の転職活動においても言えることですが、特に年齢を重ねてから転職しようとしている場合はこの点に注意したいです。

若手に比べて求人数が少なく、転職活動にも時間がかかるケースが多いからです。もちろんどの年代の転職活動においても言えることですが、特に年齢を重ねてから転職しようとしている場合はこの点に注意したいです。

次の職場が決まる前に会社を辞めてしまうと、収入面での不安がどうしても付きまとい、早く次の就職先を決めなくてはいけないという焦りが出てきます。

それにより情報収集が不十分になる、条件面で妥協してしまうなどの問題が出てきます。その結果、転職に失敗しやすいケースに陥るのです。

POINT

転職活動をうまく進めるためには、次の職場が決まる前に離職しないことを心がけましょう。

転職活動では必ず情報収集を綿密に行う

転職の失敗、「ミスマッチ転職」で最も大きな要因は、情報取集不足にある。新たな職場についてしっかりと情報収集を行い、必要ならば面接時などに自ら企業側に質問するようにしましょう。

勤務する会社のことを入社する前から知っておいて失敗することはあっても、損することはありません。

精神的にも金銭的にも余裕を持ち、転職で叶えたいことを明確にした上で失敗のないように転職活動を進めてほしいと思います。

参考:「マイナビ転職」上で転職満足度に関する調査

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