医療技師の転職

パート臨床検査技師の時給相場や平均値とは?

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臨床検査技師の仕事は医療現場に欠かせないもので、必要とされる職場はいくつもあります。しかし、病気や子育て、家庭の事情など色々な理由で正社員を辞め、パートとして働く方もいるでしょう。

今回は臨床検査技師のパートに焦点を当て、臨床検査技師パートの働き方や給与事情、働きやすい職場を解説します。正社員・派遣社員とはどのような点が違うのかについても解説するので、パートで働く予定の方はぜひ読んでみてください。

臨床検査技師の平均年収・時給の相場

最初に臨床検査技師の平均年収や時給について確認しましょう。国家資格の1つでもある臨床検査技師ですから、一定の給与水準を保っています。

政府が出している調査結果も参考にしつつ、給与事情を解説します。

臨床検査技師の平均月収・年収・ボーナスの事情

まず、臨床検査技師の給与について見ていくと、下記の通りとなっています。

平均月収32万7,200円
平均年収492万7,300円
賞与・ボーナス100万900円

上記の表は令和2年度の賃金構造基本統計調査を元に、算出した平均月収・平均年収・ボーナスの金額です。臨床検査技師の給与は医療専門職の中では中間程度に位置しており、年収が特別に高い職種ではありません。

一方で、多くの臨床検査技師は病院やクリニックなどの医療機関で働いており、長期に安定した仕事に就いている方が多いです。平均勤続年数も12.7年、平均年齢も41.2歳となっており、1つの職場に長く勤める方が多いです。

そのため、勤続年数が長くなるほど給与も高くなり、平均年収を上回る人もいます。

参考:e-Stat 令和2年度賃金構造基本統計調査

https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&query=%E7%B5%A6%E4%B8%8E%E3%80%80%E8%A8%80%E8%AA%9E%E8%81%B4%E8%A6%9A%E5%A3%AB&layout=dataset&toukei=00450091&tstat=000001011429&cycle=0&tclass1=000001152186&tclass2=000001152187&tclass3=000001152191&stat_infid=000032069431&tclass4val=0&metadata=1&data=1

臨床検査技師の年収は時給換算で1,983円

平均月収から臨床検査技師の時給を換算すると、「1,983円/1時間」となります。計算方法は下記の通りです。

  • 平均時給=平均月収(32万7,200円)÷平均所定内実労働時間(165時間)

正社員の臨床検査技師の場合、時給換算で2,000円弱となるため、この金額より安い場合は平均より収入が下回っていると考えてよいでしょう。パートで働く場合も平均時給を参考に考え、平均時給を著しく下回る職場には注意が必要です。

求人サイト等で「臨床検査技師 パート」で検索すると、1,200円~1,500円程度まで幅広い求人が出てきます。地域性や経験年数、専門性によっても給与は大きく変わるため、複数の要因を検討して理想に合う職場を探してください。

臨床検査技師パートの働きやすいポイント

臨床検査技師がパートとして働く場合、働きやすさのポイントとなる部分を紹介します。紹介するポイントと求めている働き方が合致するなら、パートでの働き方が合っているので検討材料にしてみてください。

日中の数時間だけ働きやすい

パートとして働く場合、給与の計算は基本的に時給で計算されます。そのため、時給で計算して毎月の給料がどのくらいになるか、どの程度の収入を確保するかで考えながら働いている方がほとんどです。

臨床検査技師パートは朝8時30分から昼の12時30分まで、朝8時30分から16時までなど働き方を比較的自由に選べます。病院で働く臨床検査技師には若い女性もおり、子育ての関係や保育園の送迎に合わせてフレキシブルに働く方も多いです。

「フルタイムでは働きにくい」「家の事情で午前中しか働けない」など、家庭の状況に合わせて働けるのがパートの働きやすさと言えるでしょう。

パートの場合、残業は要求されにくい

パートで働く方のメリットの1つに、「時間外の業務を要求されにくい」という点があります。パートタイムを選ぶ理由は人それぞれですが、特に配偶者の扶養範囲内や社会保険料の支払いが発生しない範囲内で収入を抑えたい方が多数です。

しかし、残業することで扶養範囲から外れたり、社会保険料の支払いを迫られたりすると大きな問題です。そのため、パートで働く方には忙しくても残業を求められることは少なく、終業時刻には帰りやすいでしょう。

また、職場によってはパートの方が定時で帰れるように配慮しているところもあり、パートで働くなら残業をせずに済むことが多いです。

臨床検査技師のパートには夜勤はない

病院で働く臨床検査技師の正社員には夜勤もあるため、勤務が不規則になることもあります。しかし、パートで働く方は夜勤を要求されないため、働きやすい時間だけを選択できます。

家事をこなしながら働きたい方、家族のお迎えがある方は夜勤があると大変なケースも多いです。パートの臨床検査技師として働けば、夜勤は基本的に要求されないのでおすすめです。

正社員・派遣社員・パートでの違い

臨床検査技師の雇用形態では正社員やパートのほか、派遣社員という働き方もあります。それぞれ特徴が違いますから、パートとの違いについて見ていきましょう。

正社員は給与も高いが夜勤・残業も多い

正社員の臨床検査技師の場合、前述の「臨床検査技師の平均月収・年収・ボーナスの事情」で解説した通り、一定の給与水準を保っています。ボーナスまで加えて平均時給を計算すると、2,489円/1時間となるため高水準です。

しかし、その分仕事への責任も重く、夜勤や残業も多く入るため体力的には大変な仕事です。また、正社員の場合は仕事以外にも雑務を任されやすく、仕事以外にも気を使う場面は増えるでしょう。

正社員とパートのどちらを選ぶか迷ったときは、収入面だけでなく、仕事に伴ってどのような責任があるのか、体力面でついていけるかを判断材料に入れてみてください。

派遣社員は常に仕事があるとは限らない

臨床検査技師は医療系を専門にする派遣会社に登録することで、派遣社員として働くことも可能です。派遣社員は人員不足や急な退職者が出た職場、繁忙期の一定期間だけ働くなど色々な働き方があります。

正社員として1つの職場で働くことを苦痛に感じ、職場選択の自由度が高い派遣社員を選択する方も一定数います。必要なときにだけ働くこともできますから、仕事に縛られたくない方に向いている雇用形態と言えるでしょう。

ただし、注意すべき点もあり、時給は地域性や経験年数によって大きく左右されます。また、仕事をしたいときに仕事がもらえるとは限らないことも知っておくべきです。

あくまで人手を必要とする職場に派遣されるため、仕事がないまま時間だけが過ぎていくこともあります。生活が不安定になりやすいことから、金銭面である程度の余裕を確保してから始めてください。

臨床検査技師パートが働きやすい職場

臨床検査技師がパートとして多く働きやすい場所についても紹介します。基本的には業務量が多く、多くの人員を必要とする場所ではパートの臨床検査技師が必要とされます。

病院・クリニック

病院は臨床検査技師が働く代表的な場所であり、多くのパート職員が働いています。病院には検査室のほか、生理検査室や採血室でも臨床検査技師が必要とされます。

特に採血室は午前中に多くの患者さんが採血に訪れるため、午前中に多くの人員が必要です。採血の技術に自信がある方は病院のパートを探してみるとよいでしょう。

また、クリニックでも規模によっては数人の臨床検査技師が働いています。クリニックの場合は少人数が基本ですが、人員が少なすぎると誰かが有給休暇や病欠の際に業務が滞ってしまいます。

そのため、パート職員で人員を補充するケースも多く、パートで働きたい臨床検査技師にとっては狙い目の職場です。

健診センター

健診センターでは職場健診や人間ドック、健康診断などを行います。臨床検査技師は採血と血液検査、心電図やエコーなどの生体検査が業務の中心です。

運営団体や施設の規模によっては検体検査を行わない職場もあるため、就職先の意思決定をする前に職場見学は行っておきましょう。臨床検査技師は病院と同様、午前中に採血や生理検査を行うことが多く、午前中にパートの人員を必要とすることが多いです。

基本的には平日のみの勤務になりますが、人間ドックや地域の健診などの繁忙期には土曜日出勤もあります。病院と違って夜勤がないことから、基本給は病院よりも高めに設定している職場が多い傾向です。

スキルアップに繋がりにくいのは難点ですが、安定して長く働きたい方にはおすすめの職場です。

精神病院

精神病院にも検体検査や生理検査があります。患者さんは定期的に受診して、血液検査で内服による電解質異常を起こしていないか、心機能の状態をチェックする必要があるためです。

一般的な病院に比べると業務の範囲は狭く、行うのは検体検査・心電図検査・聴力検査などの限られた内容になるでしょう。そのため、キャリアアップやスキルアップという点は望めませんが、比較的穏やかに仕事をしたい方に向いています。

一般病院に比べると検体検査の件数も多くなく、夜勤もない職場が多いため体力に自信がない方でも働きやすいでしょう。

臨床検査センター

臨床検査センターは地域内の医療機関から検体が運搬され、検査を代行する専門機関です。地域内の検体がまとめて集まることから、一日に行う検査数が膨大で、多くの臨床検査技師が所属しています。

一般的な病院では行えない検査だけでなく、よく話題になっているコロナウイルスのPCR検査も専門的に行う施設があります。日々多くの検査を実施し、臨床検査技師が働く職場でもあるため、臨床検査技師のパート求人も多いです。

短時間勤務を希望していても、将来的なキャリアアップとスキルアップを目指したい方は、臨床検査センターがおすすめです。

まとめ:臨床検査技師がパートで働くなら条件を明確化しよう

臨床検査技師の働く場所は病院のほかにも幅広く、パートでの就職先も選択肢がいくつもあります。職場ごとに臨床検査技師の働き方には特徴があるため、パートの臨床看護師も働き方を考えなければなりません。

ゆったりとした仕事をするのか、定時で確実に帰れる仕事を選ぶのか、将来性まで考えた仕事を選ぶのかなど、どのような条件で就職先を選ぶかを考えることは大切です。パートとして働く場合には、最初に条件を明確にしてから活動を開始しましょう。

臨床検査技師でパートの働き先を探している方は、本記事を参考にして働きやすい職場への就職を成功させてください。

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