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フリーランス看護師の働き方とは?派遣との違いや給与事情を紹介

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看護師の資格を活かす働き方の1つとして、「フリーランス看護師」という方法を知っている方もいるはずです。フリーランス看護師は、看護の業界では一般的な働き方ではありませんが、一言で表すなら「自営業の看護師」のことです。

人気TVドラマ「ドクターX」でもフリーランス看護師が登場し、ドラマからその存在を知った人もいるでしょう。では、フリーランス看護師とはどのような働き方で、どのような場所で働けるのでしょうか。

今回はフリーランス看護師について詳しく解説し、代表的な仕事、向いている人、大変なところなども紹介します。フリーランス看護師という名前は知っていても、実際の働き方を知らない方は、ぜひ本記事で理解していきましょう。

フリーランス看護師とは?

看護師全体では数が少なく、認知度も低いフリーランス看護師ですが、どのような働き方なのでしょうか。フリーランス看護師という仕事の詳しい内容を解説します。

組織・団体に所属しない看護師

そもそも「フリーランス」とは、会社や組織、団体に所属せず、個人で仕事を請け負う働き方の名称です。従来の看護師であれば、病院やクリニック、福祉施設等に所属し、会社員として働くことが一般的でした。

比較的最近になって登場したフリーランス看護師は、派遣看護師のように派遣会社に所属するわけではなく、個人事業主として活動します。通常の看護師は夜勤ありの病棟勤務、または平日は日勤として働く方が多数です。

フリーランス看護師は企業に所属しないため、勤務時間や休暇は基本的に自由に働けます。病院等に所属する看護師よりもプライベートの時間を確保しやすく、ワークライフバランスに優れた働き方です。

病院等の短期間ヘルプで働く

フリーランス看護師は組織に所属することがなく、自由度の高い働き方ができます。具体的には。病院やクリニックと業務委託契約を結び、短期間のヘルプとして働くこともできます。

他にも介護・福祉施設や訪問看護師として働く方法、中には看護業務以外で働く例もあるため、働く場所の自由度も高いです。ただし、基本的には業務委託契約という契約を結び、あくまで個人事業主として全責任は自分が負います。

そのため、医療ミスがあっても病院がフォローしてくれないケースも考えられ、強い責任感を持って仕事に取り組むことが求められます。看護師として一定の経験と技術、そして責任感を持って働くことが重要です。

フリーランス看護師の代表的な仕事

フリーランス看護師には色々な仕事があり、病院での看護業務だけとは限りません。どのような仕事があるのか、代表的なものを紹介します。

  • 病院・クリニック等での看護業務
  • 訪問看護師としてのスポット採用
  • 民間企業の社員の健康管理・相談
  • フィットネスや事務での相談業務
  • 医療ドラマや漫画等の監修
  • 医療・看護系の記事執筆
  • 研修や講義
  • 治験での管理業務

上記のほかにもイベント・ツアーナースなどもあり、病院以外でもフリーランス看護師の需要は高いです。もちろん、最初のうちは仕事や案件が舞い込んでくることはほとんどありません。

そのため、積極的に自分を表現する意味でも、職歴や保有資格をプロフィールに掲載し、強みをアピールすることが必要です。安定して仕事を獲得できるようになれば生活も安定し、スケジュール管理も慣れてくるでしょう。

フリーランス看護師の働く場所や仕事内容

フリーランス看護師は働く場所が自由ですが、どのような場所で働く方が多いのでしょうか。仕事内容についても詳しく見ていきます。

フリーランス看護師は病院・介護施設・企業など多くの場所で働いています。主に以下の場所で働く方が多いため、フリーランス看護師を目指す方は参考にしてみてください。

民間企業・企業の健康相談室 ・フィットネスジムでの利用者の体調管理 ・メディカルライター ・ツアーナース、イベントナース ・社員の研修や講義(セルフケアや救命処置等) ・治験の管理業務 ・医療系や看護系の記事監修
検診・学校等・修学旅行への同行 ・保健室等の業務補助
介護・福祉施設・特別養護老人ホーム ・デイサービスやデイケア ・有料老人ホーム ・グループホーム ・訪問入浴 ・介護老人保健施設
病院・クリニック等・病院・クリニック等の看護業務 ・献血センターの補助 ・検診センターの補助

代表的な仕事は上記の通りです。看護技術を生かしたいなら病院・クリニックや介護施設で働く道があり、肉体労働以外を選ぶなら民間企業の健康管理や記事監修という道もあります。

どのような働き方でも、経験とスキル、現場での知識を生かしやすく、選択肢を狭めなければ自由に働けるでしょう。

フリーランス看護師は看護職員が不足した職場で必要とされることが多く、職員の少ない職場で休日のヘルプ、訪問看護師でのスポット雇用、ツアー・イベントナースとして働く方が一定数います。

もちろん、単発の仕事だけでなく、看護師としてのスキルや仕事への対応などを評価されれば、継続で「週3日日勤」という働き方もあります。フリーランス看護師として働く以上、単発の仕事だけで生活を維持するのは困難です。

そのため、単発の仕事から信頼を得て、継続案件に繋げていくのが理想的な形です。

フリーランス看護師になるにはどうすればよいのか?

フリーランス看護師になって働くには、どのような手順で進めればよいのか解説します。フリーランス看護師になるには看護師資格だけで十分ですから、手順を確認して働き方を実践してみましょう。

病院で看護師として経験を積む

フリーランス看護師になるためには、最低限の看護師経験は必要です。フリーランスになること自体は新卒でも問題ありませんが、実際に働くには実力を保証する必要があります。

看護師として最低でも3年、できれば5年以上の経験を積んでいれば、フリーランス看護師としてクライアントからも信頼されやすいでしょう。また、看護師としてどのような職場で働き、どのような経験をしてきたのか、得意とする分野があると更に良いでしょう。

なにより、案件を獲得するにはアピールする材料が必要ですから、得意分野があるとクライアントからも高い評価を得やすくなります。得意分野以外にも、色々な診療科で平均的に経験を積んでいる方もアピールポイントにできます。

いずれにしても、看護師として一定の経験を積んでいることが、フリーランス看護師に必須と考えてください。

派遣看護師で予行練習を行う

いきなりフリーランス看護師になったとしても、「何から始めればいいの?」とわからないことだらけになるはずです。ですから、まずは派遣看護師として登録し、派遣看護師の働き方に慣れることから始めるのがおすすめです。

派遣看護師は派遣会社に所属しながら、色々な現場で3~6カ月働くケースや単発バイトを経験できます。短期間の働き方を実際に経験し、フリーランス看護師として働く前の予行練習と考えてください。

フリーランス看護師の働き方は派遣看護師と近いところもありますから、派遣看護師の働き方に慣れてから独立を目指しましょう。

自営業の開業届を行う

フリーランスとして活動するには、お近くの税務署で開業届の提出が必要です。開業届には事業者名や住所、仕事の内容、屋号、開始年月日などを記載します。

開業届を提出しなくてもフリーランス看護師の活動は可能ですが、開業届を提出すると毎年の確定申告で税の控除を受けられます。青色申告で会計を行っていれば、年間で65万円の控除を受けられるため、フリーランス看護師を続けるなら大きなメリットです。

開業届と聞くと難しそうに聞こえますが、印鑑等があればすぐに提出でき、その日のうちに開業できます。また、郵送で提出することも可能ですから、やりやすい方法を選択してください。

国民健康保険・年金等の手続きを行う

病院や施設で働く方の場合、企業の社会保険と厚生年金が適用されます。しかし、フリーランス看護師になると国民健康保険や国民年金に切り替わるため、自分で申請しなければなりません。

申請手続きは各自治体の役場を訪問し、申請用紙をもらいましょう。可能であれば退職前に手続きをしておくと、退職後もスムーズに各種手続きを進められます。

自分の経験とスキルと売り込む(営業)

個人事業主としての登録、国民健康保険や国民年金にも加入できたら、本格的に活動を開始します。ただし、活動初期は営業活動を行い、自分の持つ経験やスキルを売り込んで案件をもらいましょう。

何の伝手もないと案件をもらうことは難しいですから、人脈や派遣会社での繋がり、SNSや看護師向けのフリーランス求人の募集をチェックしてください。

継続して案件を獲得できないと生活が難しいですから、継続して仕事をもらえるように積極的に営業をすることが大事です。

どうしてもフリーランス看護師として立ち行かないときには、病院やクリニックに戻る方法もあります。まずはできる限り営業活動で自分を売り込み、仕事を得られるように努力してみましょう。

フリーランス看護師に向いている人

フリーランス看護師に向いている人はどのような特徴があるのでしょうか。フリーランス看護師の道を考えている方は、自分に合っているのか考えながら読んでみてください。

コミュニケーション能力が高い人

看護師の多くは患者さんや他職種とコミュニケーションをとることから、コミュニケーション能力も高いことが多いです。営業活動でもコミュニケーション能力は発揮され、クライアントの意思を汲み取る能力が求められます。

営業のコミュニケーションと看護現場のコミュニケーションに違いはあるものの、相手が何を考えているのか、アセスメントを得意とするのも看護師の特徴です。

コミュニケーション能力に自信のある方、初対面の相手とも気後れせずに話せる方は、フリーランス看護師の資質があります。

新しいことへのチャレンジ精神のある人

フリーランス看護師は安定した仕事ではなく、新しい働き方・未知の仕事へと挑戦するチャレンジ精神がなければ成り立ちません。フリーランス看護師になる理由は人それぞれですが、今まで以上に人生の責任を自分で持つことになります。

家庭を持っていて不安定な生活に不安がある方には向いていません。逆に、自分の時間を最大限有効に活用し、好きな仕事に集中したい方には向いている働き方です。

病院での働き方に限界を感じ、自分で未知の領域を開拓したい方はフリーランス看護師を目指してみてもよいでしょう。

自分の強みを売り込める人

コミュニケーション能力にも通じる部分ですが、自分の強みを理解して売り込める人がフリーランス看護師には向いています。例えば、「採血の技術なら誰にも負けない」という自信がある場合、検診センターや献血センターでの業務にも向いているでしょう。

自分の強みを客観的に把握し、どこで活用できるかを考えたうえで売り込めれば、フリーランス看護師としても活躍できるはずです。

他の看護師にない資格を持っている場合も、その資格を活かしてフリーランス看護師として働けます。看護師としての強みを売り込むには、他の看護師よりも優れている部分を上手く見つけられることが大切です。

自己管理能力の高い人

フリーランス看護師は病院等に所属する看護師とは異なり、毎日決まった時間に仕事があるわけではありません。仕事内容によっては午前に3時間働き、午後は5時から働くなど通常では考えられない働き方です。

そのため、すき間時間の活用方法やスケジュールでどこに何時間の仕事を入れるかなど、仕事量を管理する能力が必要です。また、休みについても明確に決まっていませんから、自分で休めるときを見つけなければなりません。

総じて自己管理能力がなければ成り立たない働き方ですから、スケジュール帳を活用して仕事を管理するフリーランス看護師もいます。

仕事量や時間を自分で管理する能力がある方なら、フリーランス看護師にも向いているでしょう。

フリーランス看護師の大変なところ

フリーランス看護師を続けていくうえで、どのようなポイントが大変なのかを確認しましょう。

給与が安定しない

看護師に限りませんが、フリーランスとして働く以上、収入が安定しにくい点は理解しておきましょう。月によって収入が10万円程度違うこともあり、仕事量も毎月変わります。

フリーランス看護師として働いていくには、そうした収入の増減も考慮したうえで、貯蓄を一定に保つようにしなければなりません。

病院に所属していたころのように安定的な収入はありませんから、無駄遣いをしないように注意しましょう。ある程度フリーランス看護師として安定した収入が得られるようになれば、中長期的にも生活が安定します。

短期・中期・長期でそれぞれ仕事を考え、計画的に仕事をこなすことが重要です。

安定した収入を得られる職場を探さなければならない

フリーランス看護師としての初期には、収入が不安定な時期が続くこともあります。そのため、案件を獲得する際は、長期で継続できる案件を狙わなければなりません。

単発のツアーナース・イベントナース、検診センターの補助などは、時期が合えば収入になりますが、継続案件ではありません。安定した収入源となる仕事をいくつか獲得し、ベースとなる収入源を探すことが大変なポイントです。

また、フリーランス看護師は人員が補充されれば、優先して契約が解除されてしまいます。安定して業務委託契約を続けられるクライアントを見つけ、長く働き続けることを意識することは重要です。

適応力と即戦力になるスキルが求められる

派遣看護師でも言えることですが、フリーランス看護師も新しい環境への適応力と即戦力となるスキルが求められます。元々病棟で働いていた方であれば、引き続き病棟で働くなら環境が似ており、働きやすいでしょう。

逆に、外来や訪問看護での働きには不慣れですから、早く慣れて仕事をこなすことを求められるはずです。仕事になかなか慣れないと、継続した仕事をもらうこともできません。

フリーランス看護師はこれまでの経験を活かして、早期に仕事に適応することを求められ、人によってはストレスも大きな仕事と言えます。

スキルを安売りすると利益に繋がらない

フリーランスは初期のうちは案件の値段を下げてでも案件を獲得し、必死で働く方も多いです。しかし、時給1,000円で8時間働くよりも、時給2,000円で4時間働く方が体力的にも時間的にも余裕ができます。

案件を獲得するだけなら報酬を安くする方法もありますが、スキルを安売りすれば利益を得られません。その結果、働き詰めでも報酬は少なく、体力的・精神的にも疲弊するでしょう。

フリーランス看護師は医療という専門性を活かせる仕事ですから、スキルを安売りせずに利益を得られるような営業を行ってください。

まとめ:職場に縛られない自由な働き方がフリーランス看護師の強み

フリーランス看護師は働く場所、働き方、時間に縛られず、自由に働きやすいという強みがあります。その分、自分で仕事や生活の責任を持つことにはなりますが、ワークライフバランスも確保しやすいです。

看護師として十分な経験を持てば、経験やスキル、強みを生かした働きができます。現在の職場に不満を抱える方、現場以外で看護師資格を活かしたい方、現場での働きに限界を感じている方でも、フリーランス看護師として働けるでしょう。

一定の収入を確保するまでは地道な営業が必要ですが、成功すれば病院で働くよりも高収入も期待できます。収入アップを狙う方も、フリーランス看護師として活躍を目指してみてはいかがでしょうか。

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