【作:ちずるさん】
長引くコロナ禍でウェブ面接(オンライン面接)を取り入れる企業が増えています。
面接のために企業へ行く負担がなく、企業側にとってもコストをかけず採用できる方法なので双方のメリットが多いことが特徴です。
しかし、慣れないウェブ面接に「どうやってすればいいの?」「気を付けるポイントってなに?」と不安を抱く方は多いのではないでしょうか。
ウェブ面接も通常の対面の面接と同様、印象やマナーに気を付けなければいけませんがオンラインだからこそ注意するポイントがあります。
今回はウェブ面接の流れと注意する10のポイントについて紹介しますので、これから面接に臨む方はぜひ参考にしてください。
ウェブ面接とは
まず、ウェブ面接とは何かについて説明します。
就職・転職活動において履歴書や職務経歴書の書類選考に通過された方は、次のステップとして面接へ進みます。
通常は企業へ訪問し採用担当者との対面で行いますが、現在は多くの企業で新型コロナウイルス感染拡大防止策がとられています。
そのため対面を避け、企業と求職者とをインターネット回線でつないだ遠隔での面接へと変化しました。
ウェブ面接は、このようにパソコンやスマートフォンのアプリを活用し、オンライン上で面接を行うことです。
目の前にいないだけで対面の面接と大きな違いはありませんが、パソコンやインターネットを利用すること、画面越しでの対話となることが特徴的です。
対面の面接のように自己アピールや志望動機など尋ねられる質問の準備とともに、ウェブ面接用アプリやインターネットの準備などが必要になります。
新型コロナウイルスの感染拡大が始まった当初は新卒採用で導入されたウェブ面接ですが、最近では中途採用の転職者にも取り入れている企業が多くなっています。
これまで遠方で面接に行けなかった企業でもウェブ面接を活用すれば、幅広い職探しができ転職活動の幅も広がります。
ウェブ面接に苦手意識を持っている方は多いですが、コツを掴めば怖くありません。
どうやってはじめるの?ウェブ面接の流れ
「はじめてのウェブ面接」という方は、何が必要でどうやってはじめたらいいか分からないかたが多いかと思います。
ウェブ面接に必要なものは家電量販店やネットショップでも簡単に購入できますので、直前に慌てないように事前に準備しておきましょう。
ウェブ面接の流れ
では、ウェブ面接の流れを簡単にご説明します。
1 面接のアプリを確認しよう
ウェブ面接では画面越しに対面できる専用のアプリを使いますが、どのアプリを使うのかは企業によってさまざまです。
Zoom・Skype ・Calling・LINEなどはよく耳にされているかと思います。
事前に登録やインストールが必要なアプリもありますので、面接の前には使用するアプリへスムーズにアクセスできるか確認することが大切です。
2 印象アップの面接環境を作ろう
ウェブ面接はパソコンやスマートフォンなどを使用しますが、インターネットの接続や音声、部屋の明るさ、画面に映る背景など、面接に適した環境整備を行います。
特にカメラ位置での写り方や明るさ、高さ、音声についてテストしておきましょう。
3 ウェブ面接は早めにアクセスしよう
面接がはじまるギリギリにアクセスしようとしてインターネットの接続不良…といった事態に陥らないために開始20分前にはアプリにアクセスしておきましょう。
早すぎる入室はNGなので10分ほど前にログインすることをおすすめします。
対面の面接では面接官の着席の合図がありますが、同様に招待をされてから通話開始しましょう。
ウェブ面接で用意するもの
ここまでウェブ面接の流れをお伝えしましたが、必要なものについて紹介します。
パソコン
スマートフォンやタブレットでも行えますが、オンラインでの処理能力がよく通信トラブルが起こりにくい為あった方が安心です。
また、画面が大きいので相手の表情が確認しやすいことがメリットです。
マイク付きイヤホン(ヘッドフォン)
パソコンにはマイクやスピーカーが内蔵されています。
そのため購入されていない方もいらっしゃいますが、聞きやすさ・伝わりやすさを考慮するとある方がおすすめです。
周囲の雑音を消してくれるノイズキャンセリング付きを選びましょう。
ウェブカメラ
ノートパソコンにはカメラが内蔵されていますが、角度を自由に変えることができません。
こちらの表情が伝わりやすい、映りがいい画素数が高い外付けタイプがおすすめです。
ライト
ウェブ面接で重要なのが、面接者を印象付ける明るさです。
カメラテストをした際に「思ったより暗い」というケースが多く、画面越しでは通常よりも顔が暗く見えてしまいます。
顔色の暗さを解消するためライトは必須!
事前にライトを設置し、明るさや位置をテストしておきましょう。
POINT
ウェブカメラやイヤホンは無線よりも有線タイプの方が、接続トラブルが少なくおすすめ
ウェブ面接で注意する10のポイント
ウェブ面接の流れや必要なものを準備したら、いよいよ本番に向けて環境を整えていきましょう。
ここでは、ウェブ面接で注意するポイントについてお伝えします。
ぜひポイントを押さえてオンラインのメリットを活かせられる面接を進めましょう。
接続トラブルのリスクマネジメント
インターネットを使った面接では、突然の回線トラブルや接続不良、音声の不具合などがあります。
つい慌ててしまいがちですが、一向に改善しない場合は面接の担当者へ焦らず連絡してみてください。
事前にトラブルが発生したときの対応について確認しておくことで、リスクマネジメントへの評価が高まる可能性も大きいでしょう。
背景で印象が変わる
パソコンやアプリの設定に夢中になり過ぎて忘れてしまいがちなのが背景です。
飲みかけのペットボトルや脱ぎっぱなしの衣類など乱雑な部屋は、あなたの印象を大きく下げてしまいます。
画面に映る背景、周りには何も映らないように整理整頓を心がけてください。
清潔感がでるようなシンプルな背景がベストですが、家具の配置なので難しい場合は白い布やカーテンなどをかけ工夫しましょう。
プロフィールのアイコンは大丈夫?
普段からオンラインの通話ツールを使っている方は、アイコンやプロフィール写真を設定しているかと思います。
アイコンはあなたがどんな人物かを表すものなので、できるだけビジネス色のものにかえたほうが好印象です。
ウェブ面接の流れでもお伝えしましたが、面接中は他の音が鳴らないように配慮しましょう。
音に注意
お互いの声についてはイヤホンで対応できますが、突然鳴る音に注意が必要です。
例えば、目覚まし時計や家電製品、インターホンなどです。
ウェブ面接を生活の場で行うため仕方ないことですが、対話中に余計な音が聞こえたらお互いの集中が途切れ、面接担当者から配慮がない人と印象を受けてしまいます。
周囲の音の工夫をして面接中は、面接に集中できるような環境を作りましょう。
また、犬や猫の鳴き声、家の外の子供の声などはドアや窓をしっかり閉めて対策するようにしてください。
身だしなみを整える
オンラインといっても対面の面接と同じように、服装や身だしなみを整えましょう。
カメラに映らないからといって下の服はパジャマ…なんて言語道断です。
万が一、映る可能性もありますし、何よりも面接の心構えができていない証拠です。
対面よりもリラックスできる環境で、さらに気持ちも緩んでいれば、緊張感がなくいい面接を行うことはできません。
基本はスーツを着用し、対面で面接を受ける気持ちでパソコンの前に座りましょう。
目線を意識する
ウェブ面接で陥りがちなポイントは目線です。
目の前にパソコンがあると、ついモニターを見てしまいがちですが、対面と同様に目線は相手に合わせます。
画面に映る面接担当者の顔を見てしまう気持ちは分かりますが、ウェブカメラの前に相手がいるイメージして、アイコンタクトをとるような対話を心がけましょう。
常時カメラを見て話す必要はありませんが、相手に伝えたいこと・アピールしたいことを話す際は、意識してカメラに目線を合わせるようにすると印象アップにつながります。
アピール材料を用意する
対面の面接と違って面接者の雰囲気が伝わりにくいウェブ面接ですが、オンラインだからこそのメリットが“自分らしさ”をアピールしやすいことです。
例えば成果や特技のアピールなど、実物や絵を手元に置いておけば面接官に画面越しに見せることができます。
「私の長所と短所」という対応に、スケッチブックでイラストを入れながらアピールされているケースもあり、カメラのメリットをうまく活用されている方もいらっしゃいます。
言葉だけでなく、様々なツールをつかって相手に印象を残しましょう。
カンペは注意しよう
対面の面接ではありえないカンペ…ですがウェブ面接ならバレないと使っている方も多いでしょう。
しかし、カンペに視線を落として喋るのはNGです。
明らかにカンペを読んでいることが分かりますし、対面と異なり覚えていないということは熱意がないと思われてしまいます。
できるだけ内容は覚え、アイコンタクトをとりながら対話することが大切です。
どうしてもカンペを使いたい場合はカメラの近くに置き、目線が大きくずれないように工夫しましょう。
パソコンを持っていない方
ウェブ面接を行う際は安定性からパソコンがおすすめですが、パソコンを持っていない方もいらっしゃいます。
ウェブ面接はパソコンで行うことをおすすめしますが、パソコンを用意できずスマートフォンで行う場合は、以下のことに注意してください。
- 手で持ちながら対話すると手ブレが目立ちますので、スタンドやクリップで固定し使いましょう。
- アプリの通知音やバイブ音が面接の邪魔になる可能性があるため注意!
- 回線が不安定なので事前に接続テストしておくこと
スマートフォンでのウェブ面接が不安な方は、ネットカフェで行うのもおすすめです。
リアクションは大きく
ウェブ面接では対面と異なり、声の調子や動作、表情などカメラ越しになるため企業側が面接者の反応を読み取りづらいものです。
例えば、企業の方針を聞いた時、リアクションがないと関心がないと捉えられてしまいます。
共感している場合や同意している場合、相手に自分の反応が伝わるようにリアクションは普段よりオーバー気味を意識しましょう。
【まとめ】ウェブ面接はチャンス!自分らしさをアピールしよう
いかがでしたでしょうか?
今回はウェブ面接の流れと注意する10のポイントについて紹介しました。
ウェブ面接というと気構えてしまいがちですが、環境を整えれば対面の面接よりもメリットは大きいです。
交通費の負担がなく最もリラックスした自宅で面接を行えるため、自分らしさをアピールするのに最適な環境ではないでしょうか。
ただしリラックスし過ぎての油断や自己分析・企業研究など面接のベースを疎かにしてしまうのはNGです。
相手との通話が切れるまではビジネスモードで頑張りましょう。
明るく清潔感あるイメージをもってもらえるように、モニターだけで確認するのではなく家族や友人にも協力してもらい「どのように映っているか」確認するのも大切です。
しっかり環境を整え、自分らしさを伝えるチャンスを活かして有意義な面接を進めましょう。